星で究める、私らしさとファッション考

現役ファッションエディターによる、本当に自分らしいおしゃれをホロスコープから探究するブログ。

運命のジャケットに出合うまでの過程を、         ホロスコープとタロットが教えてくれていた件 その2

運命のジャケットに出合うまでの過程を、 ホロスコープとタロットが教えてくれていた件 その1 - 星で究める、私らしさとファッション考

の続き。

 

オーダーしていたベルトを某ショップAに引き取りに行った際、カリスマバイヤー(男性)と雑談していて、「ここのジャケットはすごくいいですよ! ○○(別のメンズのセレクトショップ)でも今季、別注をかけています」と教えてもらったブランド名は「BOWTE(バウト)」。

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www.bowte.jp

「DRAWER(ドゥロワー)」をはじめ、長年多くのブランドで経験を積んだ女性デザイナーが立ち上げた、2023年SSスタートの注目ブランドだ。

「BOWTE」と聞いて、あっ! と思った。つい数日前、打ち合わせ帰りに立ち寄った表参道の某ショップBで見かけたダークネイビーのジャケットが非常に美しくて、ずっと気になっていた、まさにそのブランドだったからだ。

翌日、また偶然表参道で打ち合わせが入っていたので(!)、いそいそとショップに向かい、そのジャケットを試着させてもらった。今シーズンのコレクションのインスピレーションソースだという「ダイアナ妃」のスタイルを彷彿とさせる、マニッシュでクラシカルなディテールで、裾へと裾へとカーブして絞られたボクシーなシルエット。オーバーサイズもまさに自分好み。なにより、カシミヤかと見紛うほどになめらかで番手の細いウール素材は、ジャケットとコートの間的で私にとっては非常に使いやすいこと、この上なし。

とはいえ見たその日に、というのも衝動買いが過ぎるので(←長年「運と縁とタイミングを逃さず飛びつく」=衝動買いも辞さず派だったけれど、さすがに学んだ・・・汗)、少し考えることにして自宅に帰り、リサーチを重ねた。

 

昨年ポップアップがあった際、予算オーバーなのに絶対に欲しくなるから観に行くの字体を諦めた、もうひとつのブランドに行き当たった。

「MARINA YEE」というユニセックスなデザイナーズブランドだ。

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現代のモードの礎を築いた、伝説的なデザイナー6人による「アントワープシックス」のひとり、Marina Yee。彼女が長年の活動休止を経て復活し、2019年に満を持して設立したブランドである。なお「アントワープシックス」については以下のサイトが詳しい。

www.fashion-press.net

 

憧れてやまないドリス・ヴァン・ノッテンをはじめアン ドゥムルメステールら6人、そして当初マルタン・マルジェラも加わっていたそのメンバーなんて! 

そして彼女の提案するジャケットが好みすぎたがネットにはジャストサイズがなく(一度ポチッたが、販売店の不手際でとのことでSサイズはすでに完売で、購入キャンセルになってしまった)、「BOWTE」がいいのか、メンズショップの別注を待つのか、と揺れに揺れた。そもそも買っていいのかどうかも含めて、悩みに悩んだ。

 

揺れて悩んで1週間、もう辛抱たまらん! と、タロットを引いてみた。

「Bで『BOWTE』のジャケットを買うか、Aで聞いた某セレクトショップのメンズ別注『BOWTE』を待つか、ジャケット購入自体をやめるか」と占的を立て、3択で引く。

現状/カップ8の逆位置

1「BOWTE」のジャケットを買った場合/カップ6の逆位置、太陽の正位置、ソード8の逆位置

2 カリスマバイヤーのメンズ別注を待つ/正義の逆位置、皇帝の正位置、力の正位置

3 ジャケット購入自体を見送る/カップのクイーン正位置、星の逆位置、節制の逆位置

 

うーん、現状がカップ8の逆位置。モヤモヤ悩んで諦めきれず決めきれず、動くに動けず、でも何となくBOWTEから心は離れているものの執着を捨てきれず・・・といったところか。

確かに、なぜショップで現物を見た「BOWTE」に決めきれないかと言ったら、そのカシミヤみたいなダブルフェイスの素材感が、逆にコートの時期じゃないと着られないのかも? とわずかに引っかかってはいたのだ。厚手のウールギャバジンなどだと晩秋から春先のまだ寒い時期にもいけるが(むしろかなり使えることは実感済み)、カシミヤ風のダブルフェイス素材だと晩秋はいいが、春先には冬っぽくてちょっと着たくなくなるのでは? と思ったのが躊躇した理由だ、と自覚した。見て見ぬふりをしていたが、カップ8の逆位置の意味を考えて、そんな潜在意識を顕在化することができたと言える。

 

1の「BOWTE」を買ったパターンだと、そのあたりの懸念点からあえて目をそらしていいものを買った! と自己暗示にかけて喜ぶが、結果、春先にはやっぱり・・・となるような気がする。

2のメンズ別注を待つのがよさそうではあるが、「正義」が逆位置なのはなぜだろう?

3はなんか、じっと座って我慢したから、逆に違うアイテムに閃いて今度こそ! と飛びつきそう・・・

 

ということで一旦Bのショップで「BOWTE」のジャケットを買うのはやめて、Aのバイヤーが教えてくれた別注を待つことにした。

その後2週間ほどでAの別注ジャケットの発売がアナウンスされたが、残念ながら一瞬で諦めた。その理由は、Bでネイビーを試着した際に色と素材感に惹かれて着せてもらった、同じ「BOWTE」のグレーフラノのジャケットだったからだ。そのグレーのジャケットはBのジャケットの懸念点を払拭するニュートラルかつオーセンティックな生地で、手持ちのワードローブとのコーディネートも浮かび、持っていない色ということもあり非常に良かった。だが、いかんせん私が着ると女性用なのに「お父さんの背広を借りた小さい子」みたいな雰囲気に見えてしまったのだ。男性用なら、ましてやさもありなん、ということですっぱり諦めた。

 

が!

さらにその3週間後の先日、仕事の合間にふらっと訪れたAのショップで、たまたま件のカリスマバイヤーが在店していた日、運命の1着に出合うことになる。

それはメゾンブランドのヴィンテージで、Bで試着した「お父さんジャケット」に近しいニュートラルなグレーのジャケット。オーバーサイズでごくメンズライク、だけどわずかにウエストのシェイプが効いたダブル仕立てで、そのシルエットの加減がさすがメゾンブランド、とうなるほど絶品だった。当然、お父さんの借り着には見えない。何ならこのまま帰りたいくらい、自分らしいと思ったし似合ってると思えた。カリスマバイヤーさん(・・・)がタグや状態を隅々まで見てくれて、「すごい、これ、カシミヤ100%ですよ!」という。極上ウールのように見えて、実はカシミヤ! 何なら逆パターンの素材より、このほうが断然好みだ。 

なにより価格が、Bで買おうとしていた「BOWTE」の半額近い驚異のプライス。ほとんど着ていないと見受けられる状態の良さ、トレンドを問わないパターン、そして持っていなくて、いつかは着たいと思っていたグレー。

もちろん即決した。帰ってもう一回着てみると、ポケットにしつけ糸がついたまま。前オーナーは形が崩れないようによっぽどこだわりがあった人か、もしくは新品同様か。もう満足しかない、改めてそう思った。

 

審判の逆位置からの皇帝、力という結果。

つまり「BOWTEのメンズ別注ドンズバではないけど、まあそんなことはどっちでも曖昧でよくて、結局はAのカリスマバイヤーさんのショップで皇帝(=メゾン)ブランドに出合って手に入れて、うまく着こなすだろう」ってことかー、と納得。

 

・・・というわけで長くなったが、星とタロット両面で自分の現状やマインドを知ることで、最高の一枚に出合えたよー、という覚書でした。

 

 

 

 

運命のジャケットに出合うまでの過程を、         ホロスコープとタロットが教えてくれていた件 その1

2023年の夏は、本当に暑かった。

 

おしゃれの基準が完全にズレて、「洗える素材」「涼しい素材」「でも形と、願わくばできるだけいい素材のTシャツ&ノースリーブトップスが基本」に振り切らざるを得なかった。そんな自分にとっては秋の訪れは、ようやく本当に好きなもの、着たいものが着られる福音。東京はまだまだ最高気温35℃前後が当たり前の日々が続く、残暑というか酷暑の日々でも、9月を迎えたらノースリーブは封印。とはいえ今年初めて9月に入ってもビーサン着用はOK、にしてしまった。そんな去る9月のある日、急激に「秋冬、何着る?」の超個人的な波が訪れた。

 

この記事を書くにあたって今、そのときのホロスコープを見ると、自分のネイタルの火星-金星ー冥王星コンジャンクション群の先頭ランナー・火星に、トランジットの火星がぴったりとオポジション。私のネイタルの3天体のコンジャンクションは、「ものすごく好き! 欲しい! なにがなんでも絶対買う!」のコンボとして働きがちということがわかっているのだが、そこにさらなる火薬をぶち込んだのが、T火星。「あああここのところなだめすかしてきた物欲=おしゃれ欲に、火をつけやがったなコノヤロー!」と今にして歯噛みする思いだが、もはや後の祭り(というか、たぶんどうやってもトランジットなので&私のネイタルと過去のパターンの場合を鑑みると、どうそらしても大小の有無はあれど、なにかしらの発動は逃れられなかったと思う。もっというと、ネイタルの火星は常にこの3天体コンジャンクションに含まれているので、トランジットの火星が来たところでなんともない場合も多いというのがセオリーなのだが、私にとっては普段隠れているインターセプトの3天体が刺激されるうえ、おしゃれの切り替えの時期なんでね・・・)。

 

というわけで、9月某日から唐突に「今の自分にとってベストなジャケットが欲しい、絶対!」というモードに苛まれることとなった。

 

ジャケットは、私にとって特別なアイテムだ。

 

ちょっと試しに買ってみよう、とかは許されないアイテムだと思っている。ほかのいかなるアイテムもノリと勢いと直感を大事にして(=衝動買い・・・)手に入れているのに、ジャケットだけは別。20代終わりに背伸びして購入したDrawerのセットアップのジャケットに始まり、マルジェラのネイビーのタキシード、SCYEのダブルブレスト、BLAMINKのシングルブレスト、DRIES VAN NOTENのカーキのセットアップ、同じドリスのコート感覚で着られてめちゃくちゃ使える地厚のブラック。CALVAN、そしてNINA RICCIと追い続けてきた大好きなギョーム・アンリが手がけたPATOUのセットアップのジャケット。・・・好きでたまらないからこそ、吟味して選んできた数々は、最初のセットアップのジャケットを除いて、どれも今でも現役バリバリだ。

(洋服オタク路線で今改めて考えると、ギョーム・アンリの世界観ってどのブランドに行っても、自分の月魚座の本能的な志向×天秤座集中の美意識、に刺さるドンズバだな! って改めて思った次第)

 

トレンド丸無視で、そのときの自分の好きを貫く、という、もの選びの指針。それは流行を追いがちと巷で言われがちな天秤座に、金星を含む3天体コンジャンクションの自分にとっては、獅子座の「太陽+水星コンジャンクション」が意外にも(?)効いていることがよくわかる。さらにいうと、私のノーアスの乙女座土星が両親それぞれの金星とタイトなコンジャンクションゆえ、よーく言われた「(買うのを)迷ったらやめる」&よくよく調べて考えて、自分が本当に納得いくものを選べばいいよ、という乙女座の美学(両親の金星/太陽乙女座)の教えが、私のネイタルのただ一筋の手綱(土星)にしみわたっている、と思われる。

 

・・・ということで「欲しい! 絶対買う!」モードが炸裂し、暴走し始めた某日、

オーダーしていた極上アイテムが届いたという知らせになかなか行けなかったショップに行くタイミングが、ようやくできた。それを引き取りがてら雑談していて、ふいに「今大人の女性にとって、ジャケットの正解ってなんだろう?」という話になった。

 

その流れで教えてもらったブランドのジャケットに、前の週に偶然出合っていたことに気づき、すわ運命か、と翻弄される・・・というか悩みに悩んで、タロットに聞くことになる。

 

そのタロットの結果と続きは次回の投稿で。

 

 

 

自分の為すべきこと、本当に好きなこと、  そのために今できること。         星で自覚し、突き動かされるタイミングは?    

質量ともにボリュームとプレッシャーのある新しいクライアント案件の撮影に、丸2日間費やした後。

 

その後、写真セレクトとテキストの構成、さらにお世話になっている編集部へのミッションである膨大な企画案の提出を、週末丸2日をかけてやっとのことで完了して迎えた今週。

 

月曜はあれこれの解決と進行、次の企画をいかにつくって進めていくか? の構想に費やしてあっという間に過ぎ去った。が、火、水は打って変わってちょっと間延びというか、その日ごとのミッションは当然あるものの「いついかなる時に、いかにしていかように出すか」は、本来横着で怠け者の自分に委ねられている状況が久しぶりに続いた。

 

土星ノーアスの私には、果てしない解放感と罪悪感、その後の自省がセットになってときおり訪れる――フリーランスゆえの自由と重圧と不安を全方位とも振り切れる勢いでで否応なく味わわされるような―—狭くて深い、落とし穴のようなタイミングだ。

 

・・・なのですがこの度は、ちょっと感じ方と行動のニュアンスが違うかも? となんとなく思ったので、トランジットとプログレス(セカンダリー、ソーラーアークいずれも)と、ネイタルの三重円を見てみた。

 

そもそもちょっと前から、トランジットの木星がネイタルの天王星オポジション。わが道を行くスタイルが、T木星によってどーんと引き出されつつあるという土壌がある(そして、撮影中移動のロケバスで、この業界変わってる人ばっかり、みたいな話になり、私全然変わっている人じゃないないけど・・・。と思っていたら、変わってるよー! と言われて、己の客観性の欠如と他者の評価にちょっとへこんだ)。

 

そして数日前から、ネイタルの火星にソーラーアークの太陽がコンジャンクション

 

仕事に全力投球する傍ら、税理士さんに連絡をとったり、秋冬シーズン本格到来の断捨離の手配をしていたとと、仕事が詰まっていた割には「その先の仕事/人生へ」のための動きを活発に行っていた。

 

三重円でみると、ネイタルのバーテックスに、ソーラーアーク土星、トランジットの金星がぴったりコンジャンクション

Nバーテックス=「やらされること、周囲に求められること、ひいてはやるべきこと」×土星×金星って!

トランジット金星が照らした「己の好きなこと」を突き詰めるために、ネイタルの「やらされること」に、自分の裡なる土星=「形にする、現実化する、抑圧する」が重なったのが今日。

「せっかくのゆるモードの日だし、ダラッとしてよう☆」という状況に、上記のトリプルコンボが重なって、そうはさせない! とバーテックスに働きかけたと言える。部屋の掃除をがっつりしたり、断捨離先への洋服の発送準備をしたり、税理士さんへのメールをあれこれしたりしたのち、もし出荷依頼のピックアップが早く来てくれて時間ができたら出かけようかなー(=お金使いたいなー)と思っていたものの願いは叶わず、しょうがないので手持ちの洋服で秋冬コーデをあれこれ考えてご満悦、という1日になった。

 

ちなみに影響はごく内々だけど、セカンダリーの月に、トランジットの金星と月がそれぞれトラインで、グランドトラインを作っている。

 

私は幼いころ、父が赴任先で買ってきてくれたシンガポール土産のジェニーちゃんに着せ替えをするのが大好きだった。といっても着せ替えを堪能するには衣装が足りないので、母にきれいなハンカチや布をせがんで何枚もせしめ、十二単のように組み合わせを変えて着せ付け続け、彼女とセットのボーイフレンド人形やお友達の日本製ジェニーちゃんとの物語をつくり、時間を忘れて没頭した(月魚座・・・)。それが長じて、今でもシーズン初めの余暇があるタイミングに、自分をトルソーのように無機質に捉えて手持ちの服をあれこれコーディネートし続ける、という癖がある。そして今日、その癖が発動した。

 

月はそもそも幼年期の自分、いわば素の自分をさす。

 

ホロスコープで検証すると、セカンダリーの月とは「素の自分がさしかかっている今の気分/モード」。そこにトランジットの月と金星のトラインがぶっさり刺さって三角形を作っている。だから久々に今シーズン着たいコーディネートを鏡の前であれこれ組み合わせてみたのは、幼年期から続く「好き」を発動させたこのアスペクトで説明できる。

 

だいたい「気分で!♡」で人生を過ごしてきた私に、ホロスコープの検証という客観的に自分を把握する手立てができたことは、コロナ禍が連れてきた時間と心のゆとりゆえの僥倖だ、と改めて今、思っている。

 

 

 

 

 

 

 

理想の女性になるヒントは、あなたの「太陽があるハウス」にある

太陽星座って、たいして自分のことを表してなくない? っていうかむしろ違ってない? それよりも月とか金星のサインのほうが、自分にしっくりこない? 

 

・・・と初学者のころ、学べば学ぶほどそう思っていた。

各天体についてはなんとなく理解はできても、サインやハウスの意味の深さとその根源についての理解がまだまだ及んでいなかったからだ、と今ならわかる。

 

個人的で恐縮だけど、私の個人天体ふたつ(金星・火星)・トランスサタニアンひとつ(冥王星)が一体化(コンジャンクション)して在室するのが8H。太陽水星のセットに加え、土星という超大事そうな3天体(←初学者目線)が在室するのが7H。

 

8Hの「借金、セックス、遺産云々…」の象意はもちろん、「パートナー、結婚、契約(なんなら裁判!)」の象意は、もはや巷のサイトや文献を読めば読むほど「全然意味わかんない、自分の人生にかすりもしてない・・・!!」と思ったものだった。

 

齢40を超えて、1ミリも共感できない&興味関心を持っていると自覚できない象意を持つハウスに、ごろごろ天体がある=「そのハウスに人生の課題やテーマがある」、と言われても・・・と、何度読んでも調べても、腑に落ちなかった。さらにいうと私は20代初めに結婚したため、7H=結婚は完了=もうこの人生のミッションも課題も終わってるの・・・?  という不安に駆られてしかたがなかった。だからこそ、そう言われる理由や本質的な意味を知りたい、、自分で自分の腑に落としたい、と思ったのが、ホロスコープをきちんと体系的に学ぶきっかけになった。

 

今でも、太陽獅子座というのが憚られるほど、自分にいわゆる獅子座のイメージに叶う華やかさもアピール力もあるとはどうにも思えない。Instagramは匿名で、見るため調べるためのツールとして使用していて、投稿はほとんどノータッチ。顔はどう考えても弥生人系のつるすべ。

 

その反面、長年従事してきたエディターという職業は、一見華やかそうに思われがちだ。が、実際はおそらくどの職業よりも(TVのADさん並みに・・・)黒子中の黒子。お弁当やお菓子、飲み物など過不足なく準備して誰より早く現場入りするのは、基本中の基本。エディターの皆さんそれぞれにスタイルはあり、正解はない。そのなかで私にとって絶対に遵守すべきラインは、自分がなすべきミッション(企画、コンテ)において、いかに関わってくれる人々のそれぞれの力を全部出してもらえる条件をつくるかということ。現場で瞬発力と直感と感性と勇気をもってディレクションできるかということ。そうやって出していただいた素材を、どのような方向性でデザインとして仕上げてもらうかということ。その後はどうやっても期日に間に合わせ、一言一句間違いなく印刷するまで全方面に確認して仕上げるまで、責任をもつ。それがこの仕事だ。

 

とはいえ、獅子座のエディターさんももちょいちょいいるから(だけど蟹座も乙女座も、山羊座も牡牛座も、どんな星座のエディターもいる。太陽星座やMCだけが職業を示す星だけではないのは、本当に自明のこと! )、獅子座と言っても、いちがいに「派手! 自分が主役! 堂々→傲慢!」というのは、あくまで端的すぎるイメージだ、とこの場で切に伝えたい。

 

それらの経験や実感を経て自分のホロスコープを見て学んだ当初はまだまだ納得いかなかったけれど、目指すべきところが太陽だ、としてこの時期・この日・この時間に生まれたということに納得がいった、という検証を、合間をみて重ねている今日この頃。獅子座の季節だしね。ということでタイトルに戻る。

 

最高気温36度(!)が続く、目もあけられないほど照り返しの強い日の東京で、「体のすべてのはしっこ」を太陽に打たれるようにずるーんと下向きにして溶けそうになりながら歩いていた、正午前の麹町付近。

恐らく30代半ば?(=年下)と思われる、サングラスの女性とすれ違った。見惚れるほど自然に口角を上げていたそのたたずまいに、思わず背筋を伸ばした。

 

半蔵門~麹町あたりというのは、昔からお住いの富裕層の方はもちろん、LV○○系の超巨大コングロマリットハイブランドのPRルームや日本支社があったりするためか、サラリーマンはじめ市井の皆さんに交じって、どえらいきれいなお姉さんや素敵なマダムがちょいちょいいらっしゃる。青山や表参道とは違う、そして広尾や二子玉川あたりとも、十番や六本木とも違う感じのニュアンスで、目をひく女性たち。

 

サングラスをかけていてもわかる、すれ違った彼女の魅力的な口角、いわば「純粋に惹かれる表情」・・・一般的基準の美醜は判定できずとも(たぶんきれいなのだが)、そういう枠を超えて、人として美しいと思わせる・・・の彼女を見て、暑さと疲労で下がり切っていた自分の気持ちと口角を、キュッ! と上げた。

 

同時に、行き違った知らない女性、でも決して忘れらないひとりの女性を思い出した。

コロナ前の羽田空港の金曜日、22時過ぎ。23時過ぎか24時を超えてからのフライトで、何度も通う香港かタイのプーケットかサムイか、もしくはチェコに行くときだったのだろうと思う。

国際線ターミナルにある「つるとんたん」で、長い行列待ちの後にようやく席につき、注文したうどんがほどなく来るまでの間。長テーブルの向かい側のだいぶん斜め先でうどんを食べていた初老の女性にふと目が留まり、その目が離せなくなった。まっすぐに背筋を伸ばし、あのどでかい鉢からすっ、すっ、と非常にゆっくりかつ美しく、しっとりと麺を手繰り寄せていた。一見すると、着ているものも持ち物も、お連れの方ふくめてもごくごく普通(天秤座金星&火星&冥王星ゆえ、興味を持った人の身だしなみや洋服をチェックしちゃう癖、許してください・・・)。

 

だけどひしめく満席のお店の中で、その女性は私にはだれよりも目立っていて、こうありたいと思った。

 

ついこの前麹町で行き違ったおしゃれな若い女性の表情と、数年前から忘れられない普通のいでたちの初老の女性の美しい所作。どちらも、「自分もこうありたい」と瞬時に思い、その邂逅以降、折に触れて思い出しては心掛けて行動している。

 

私が「太陽=目指す人生」が7Hだからか! と、思い至った。出逢い相対するだれかに示唆や影響を受け、感じ取り、「自分が」そうありたいと「自分が=自分にそのエッセンスを反映するように」目指す。それが7H太陽。

 

太陽1Hなら人を見て感銘や影響を受けずとも、己はどうある? を突き進めていくだろう。その過程は月、水星、金星、火星の個人天体や、太陽ほかに対するアスペクトによっても人によって違う。太陽11Hなら、利害関係を超えた友達やネットワーク、払う/払わない、教える/教えない、などの「与え/与えられる」から解き放たれた人間関係から、自分の理想の人間像や人生のヒントを得るだろう。

 

7H太陽はけっして、結婚やパートナーシップの有無でミッション完了、ではない。

自分の人生を輝かせ完遂するために、誰かの影響や誰かからの学びを得て、自分の中に取り入れて、自分自身にする。そうしたらあなたの人生は、持って生まれた可能性を余すところなく発揮できる。いわば最強! ということだ。

 

右半球=6~9ハウスに太陽を持つ人に、実感と研究からフラットかつ多面的な視点から、視野と人生の可能性を拡げるお手伝いとアドバイスが客観的にできたら。

――それが7ハウス&8ハウス集中、チャートルーラー9H(天王星)&7H(土星)をもつ、私の目標であり、願いだ。

 

 

年齢ハーモニクスの考察          ―太陽1ハウスと太陽7Hの結婚のタイミング その2

些事に取り紛れて大変遅くなったけど、前回の続編。

(いかんせん、秋冬のファッションの立ち上がり&最高潮期で、ファッション誌編集としては繁忙期なのです・・・という言い訳)

 

太陽1ハウスと太陽7ハウスの夫婦、 その結婚のタイミングは、それぞれどう出る? - 星で究める、私らしさとファッション考

 

私にはそこまで顕著ではなかった結婚した年の、夫のハーモニクスについての考察その2。

 

前の投稿と重複するが、夫は1H太陽牡羊座、私は7H太陽獅子座でぴったりトライン。

一緒に年を重ねるたびますます顕著になってきたが、

結婚して10年くらい経ったころ思ったのが、「夫はもしや『マイルドオレさま』……ww?」ということ。

彼は火星が魚座なうえ、金星と誤差なくスクエアなので、付き合っているときから結婚10年くらいまでは、まったくそういうふるまいも言動もなく、感じさせなかった。

 

それから10年強経って、いまや1H&太陽牡羊座「俺の、俺による、俺のための、俺」を余すところなく発揮している。それも面白がって、基本的にはおおらかで鷹揚なアテイテュード(アセンダント木星コンジャンクション)×火星魚座な彼の、いわば「超オレ」をさらけ出してもらってワイワイやっていることが、私としては楽しくてしょうがない。―—というのも、太陽7H、火星金星冥王星8Hゆえだと思うのだが。

ということで、我々夫婦はシナストリーを見てもコンポジットを見ても、各々のネイタルを見ても、さらにはミッドポイントを見ても、全方位的に「夫主導でその恩恵を受けるのが私」という基本的なスタイルが見てとれる。

 

それはさておき本題に戻ろう。

結婚したときの夫—―上記理由により夫婦の舵を取る側、性差や年齢差という観点ではなく――の年齢ハーモニクスについて。

 

彼の年齢ハーモニクスの金星と天王星のタイトなコンジャンクションが、私のアセンダントにタイトにコンジャンクション

彼が結婚しようと決めてそう行動した年に「なにこれ―! 面白いー! 好きー!」が発芽したのが、私の、いわば「どすっぴんの個」を示す真上。

その金星・天王星(=私のアセンダント)に、夫の年齢HNの海王星がぴったりオポジション

 

さらに彼のHN木星(ネイタルではアセンダントとぴったりコンジャンクションをとる天体)は、私のネイタル土星に誤差なく捕まえられている。

 

水星冥王星コンジャンクション

ネイタルでは双子座に月と金星をもつ、そんじょそこらのことでは飽きてすぐ新しいことを求めるマインドセット(火星ではないから能動的ではないが、指向として)彼にとっては、探求心マックスな年齢にうってつけの研究材料を得た、という示唆がここに出ている。

 

決定打(?)なのが、彼の年齢HNのアセンダントと火星のコンジャンクションが、私のネイタル太陽&水星のコンジャンクションに重なっていること。

夫の生まれながらの「個」(ASC)に「エネルギー」(火星)をガンガン注ぐその年に、私のネイタル太陽&忠実なる(=コンジャンクション)水星がぴったり。

 

火星>太陽&水星というカルディナルオーダーを考え合わせると、彼にとっては選んだ、私にとっては人生にエネルギーを与えられるタイミング、と考えて間違いない。

 

シナストリーだけではわからないけど、ハーモニクスなどほかの技法で読めるタイミングの妙がある。

20年超にわたるフリーランス経験において得た確かな実感として、私が常々思うのは

人生って「縁と運とタイミング」ということ。

縁と運、はシナストリーやネイタル’(長年付き合っているカップルやグループ、夫婦ならコンポジットも)でわかるけれど、タイミングはハーモニクスやトランジット、ソーラーアークなどでしかわからない。

なんとなくでも直感でも個人的な節目でも、結果論としてなぜかいいタイミングをつかんでいるパターンは確かにある。でももしタイミングを知る方法のひとつとしてホロスコープの存在を知っているのであれば、直感とともにそれも併用したらより人生の豊か

さ(もちろん金銭的な意味だけではなく)を享受できる。出逢って四半世紀を超えて、改めてそう思うのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太陽1ハウスと太陽7ハウスの夫婦、    その結婚のタイミングは、それぞれどう出る? 

我が家の話で大変面映ゆいが…

 

ハーモニクスでグランドトラインが出ている年に結婚する例は、ままある」ということで、自分たちを検証してみた。

夫婦それぞれの結婚した年の年齢ハーモニクスを出してみて、その顕著な出方にびっくり、からの、ますますホロスコープに興味を深めたので、その話を。

 

夫婦のざっくりプロフィール(ホロスコープ上)として、夫はネイタルチャートで太陽1ハウス、私はネイタル太陽7ハウスという夫婦。

それぞれのホロスコープでふたりとも太陽と水星は2度でコンジャンクションしており、その太陽どうし、水星どうしがそれぞれ1度未満の誤差でトライン。なので、人生をどう進めるか、そのそれぞれのやり方や考え方の方向性はまったくストレスなく違和感なく、各々のよきように、と、お互い受け入れ応援しエナジーチャージしあってきて、今に至る。

 

端的に言うなら、

「いいと思うこと、価値を置くところ、基本的なスタイルは一緒だねー(同じエレメント/火・地・風・水)! でも行動様式というか、出力の仕方はちょっと違うねー(クオリティ/活動宮・固定宮=不動宮・柔軟宮)! でも面白いねー、それいいね(120°)!

 

…というと相性ばっちり運命のふたりっぽいのだが、我々は各々の月がスクエア。月=私生活・プライベート・自分の感情って、ここがハードアスペクトだとすっごいつらいでしょ~!! と、どんな占いの大家の本や著述にも書かれがち&言われがちな、王道のアスペクト(あっでもほんと全然出方はその夫婦によって違うよー! と、四半世紀近く経験してきたひとりとしては強く異議を唱えたい。この件はまたそのうち・・・)。

 

さらに言うと彼の土星は、私の金星-火星コンジャンクションに正確にスクエア。私の土星もまったく負けを取らず(?)、彼の金星にものすごく正確にスクエア&火星にものすごく正確にオポジションをとっている。

 

あとはそれと言って特筆すべきコンジャンクションも、もちろん金星-火星どうしや太陽-月どうしのからみも全くない、一見するとさして縁が深いとはまったく思えない相性なのだ。

 

・・・とまあ、初学者のころは打ち震えていたシナストリー(相性図)ではあるのだけれど、それぞれの違いや相手からの圧(なのだが圧とは多分感じていない、お互い)を、「すっごい違うねー!」 とある意味楽しめて、またありがたく享受できているのではと思う。それは年月でもあり、星で言うとコンポジットやそれぞれのミッドポイントやネイタルチャート等々を見れば、さもありなん、と納得できる。まあ、それはまた別の機会に。

 

ということで、まずは夫の年齢ハーモニクス

驚くことに、初めて出会ったときの彼の年齢のハーモニクスは、彼の金星-天王星が私のネイタルのアセンダントにほぼ正確に発芽=コンジャンクションしていた(ハーモニクスではコンジャンクションを「発芽」という)。その金星-天王星コンジャンクションに、海王星が誤差なくオポジション

夫は私と初めて会ったときのことを、のちに

「なんかキラキラしたのがピョンピョン飛んできた」

とのたまった

(※念のため補足すると、私はこれからもこれまでも1ミリもキラキラ女子にはかすっておらず、むしろ真逆志向。自分らしさを追求した結果、パンツ派クール派モテなくて上等、なファッションを貫いてきている40代)。

 

このコメントが、彼の年齢ハーモニクスを過不足なく非常に正確に説明している。

夫よ、当時あなたが感じたものはほんと、あなたにとってはその通りだ・・・。

 

・・・結婚当時のハーモニクスまで至らなかった! 続きます。

 

 

トランジットの火星-冥王星のアスペクトは、暴力的な事柄につながるのか?

 SNSで見かけて、はぁ~~?! 短絡的な表現で煽ってるのか? って思ったので、ちょっと言及。

 

日本で銃撃事件が続いたタイミングで発信されていた、

「最近、トランジットの火星-冥王星の180度の影響を暴力的な事柄で使う人がニュースで目立っている」

という投稿について。

 

確かに、ネイタルで火星-冥王星がスクエアのアスペクトをとっている場合、使いようによっては、というか使いどころをうまく見いだせないままだと、何かしらの暴力的な作用として出ることはある。

 

私自身はネイタルチャートで火星-冥王星コンジャンクションなので、すぐイラっとする。眞子さま秋篠宮とどっこいどっこいww。「心がちっちゃいねー!」と、木星-アセンダントコンジャンクション、金星-冥王星トラインの夫から、ネタのように言われる。

 

でもその愛すべきコンジャンクションは、父からの遺伝なのだ! と、ホロスコープを知ったのち深くうなずいた。思春期から薄々でありながら直感的に思っていたことに確固たる後ろ盾というか、納得材料を得た気持ちでいる。

 

ま、私の導火線の短さについていうと、今から思えば、私のネイタルでは月と冥王星クインカンクスなのも相まって「私生活限定で」、導火線のものすごく短い家長をみんなが盛り立てていくようなムード。それを父と母の相性が培ってきたのだと思う。

 

ちなみに私の父は火星-冥王星スクエアだが、その火星に対しては、太陽と水星をぴったりと両脇に引き連れた土星セクスタイルをとっている。彼の行動様式は非常にオレさまだが、家族や他者に対して暴発することも高圧的なことも、力で支配するようなことも一切なかったし、これからもないだろう。己の知性や仕事(水星)を味方に、一生をかけて目指す人生(太陽)を、実現する(土星)べく、3天体のコンジャンクションが血気盛んな火星に対して、コンサバティブかつ礼節を重んじる倫理観がなだめている感じ。

私たち子ども三姉弟が、心から「やりたい!」と言うことならば、私大なり留学なり金がかかることでも、すぐさま頷いて迷いなくGOサインを出す。「心から」の線引きとジャッジがものすごくシビアかつ正確だったのは、月蠍座のなせる直感と判断。

 

一馬力の勤め人としては内心では焦っただろうが、子どもたちには一切見せなかった。太陽乙女座&月蠍座ということもあり、金銭的な算段が必要なことはきっと瞬時にわかりつつも一切外には出さず、あとからきっと母(太陽乙女座――父と一年違いの同じ誕生日―—)と相談して、ひそかにあれこれやりくりしてくれただろうことも、働いて久しい今ならわかる。

火星-冥王星が突然発火する、過大なエネルギー。それを、土星を中心にした太陽&水星のコンジャンクションの「形にする力」を己の人生の目指すところとリンクさせて、作用させてきた人だ。

 

父は、1950年代前半生まれの当時、それなりに過酷でしんどい、「ど」地方出身の惣領息子の立場を、自分の火星-冥王星の導火線を理性と忍耐力で飼いならして仕事に昇華させきったのだと思う。仕事から完全に引退した途端にあれこれ発病し、思う通りの行動がままならなくなった。しかし彼は、非常に精神&体力面双方での忍耐力と諦めない粘り強さ、きちんと薬を飲み正しく病院に行きルーティーンの散歩や運動を続けることで、病の進行と付き合い、ゆっくり時間をかけることを覚悟して腰を据えて向き合っている。

 

火星-冥王星があるからって、無法者(?)になるなんてのはごくわずか、

みんなほかのアスペクトやその他の要素をちゃんと読めば、俄然生産的な方にパワフルに働くことだってある。

 

アスペクトにも天体にも、作用の方向や出力の大きさはあれど、吉凶はないのだ。