星で究める、私らしさとファッション考

現役ファッションエディターによる、本当に自分らしいおしゃれをホロスコープから探究するブログ。

運命のジャケットに出合うまでの過程を、         ホロスコープとタロットが教えてくれていた件 その2

運命のジャケットに出合うまでの過程を、 ホロスコープとタロットが教えてくれていた件 その1 - 星で究める、私らしさとファッション考

の続き。

 

オーダーしていたベルトを某ショップAに引き取りに行った際、カリスマバイヤー(男性)と雑談していて、「ここのジャケットはすごくいいですよ! ○○(別のメンズのセレクトショップ)でも今季、別注をかけています」と教えてもらったブランド名は「BOWTE(バウト)」。

www.instagram.com

www.bowte.jp

「DRAWER(ドゥロワー)」をはじめ、長年多くのブランドで経験を積んだ女性デザイナーが立ち上げた、2023年SSスタートの注目ブランドだ。

「BOWTE」と聞いて、あっ! と思った。つい数日前、打ち合わせ帰りに立ち寄った表参道の某ショップBで見かけたダークネイビーのジャケットが非常に美しくて、ずっと気になっていた、まさにそのブランドだったからだ。

翌日、また偶然表参道で打ち合わせが入っていたので(!)、いそいそとショップに向かい、そのジャケットを試着させてもらった。今シーズンのコレクションのインスピレーションソースだという「ダイアナ妃」のスタイルを彷彿とさせる、マニッシュでクラシカルなディテールで、裾へと裾へとカーブして絞られたボクシーなシルエット。オーバーサイズもまさに自分好み。なにより、カシミヤかと見紛うほどになめらかで番手の細いウール素材は、ジャケットとコートの間的で私にとっては非常に使いやすいこと、この上なし。

とはいえ見たその日に、というのも衝動買いが過ぎるので(←長年「運と縁とタイミングを逃さず飛びつく」=衝動買いも辞さず派だったけれど、さすがに学んだ・・・汗)、少し考えることにして自宅に帰り、リサーチを重ねた。

 

昨年ポップアップがあった際、予算オーバーなのに絶対に欲しくなるから観に行くの字体を諦めた、もうひとつのブランドに行き当たった。

「MARINA YEE」というユニセックスなデザイナーズブランドだ。

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現代のモードの礎を築いた、伝説的なデザイナー6人による「アントワープシックス」のひとり、Marina Yee。彼女が長年の活動休止を経て復活し、2019年に満を持して設立したブランドである。なお「アントワープシックス」については以下のサイトが詳しい。

www.fashion-press.net

 

憧れてやまないドリス・ヴァン・ノッテンをはじめアン ドゥムルメステールら6人、そして当初マルタン・マルジェラも加わっていたそのメンバーなんて! 

そして彼女の提案するジャケットが好みすぎたがネットにはジャストサイズがなく(一度ポチッたが、販売店の不手際でとのことでSサイズはすでに完売で、購入キャンセルになってしまった)、「BOWTE」がいいのか、メンズショップの別注を待つのか、と揺れに揺れた。そもそも買っていいのかどうかも含めて、悩みに悩んだ。

 

揺れて悩んで1週間、もう辛抱たまらん! と、タロットを引いてみた。

「Bで『BOWTE』のジャケットを買うか、Aで聞いた某セレクトショップのメンズ別注『BOWTE』を待つか、ジャケット購入自体をやめるか」と占的を立て、3択で引く。

現状/カップ8の逆位置

1「BOWTE」のジャケットを買った場合/カップ6の逆位置、太陽の正位置、ソード8の逆位置

2 カリスマバイヤーのメンズ別注を待つ/正義の逆位置、皇帝の正位置、力の正位置

3 ジャケット購入自体を見送る/カップのクイーン正位置、星の逆位置、節制の逆位置

 

うーん、現状がカップ8の逆位置。モヤモヤ悩んで諦めきれず決めきれず、動くに動けず、でも何となくBOWTEから心は離れているものの執着を捨てきれず・・・といったところか。

確かに、なぜショップで現物を見た「BOWTE」に決めきれないかと言ったら、そのカシミヤみたいなダブルフェイスの素材感が、逆にコートの時期じゃないと着られないのかも? とわずかに引っかかってはいたのだ。厚手のウールギャバジンなどだと晩秋から春先のまだ寒い時期にもいけるが(むしろかなり使えることは実感済み)、カシミヤ風のダブルフェイス素材だと晩秋はいいが、春先には冬っぽくてちょっと着たくなくなるのでは? と思ったのが躊躇した理由だ、と自覚した。見て見ぬふりをしていたが、カップ8の逆位置の意味を考えて、そんな潜在意識を顕在化することができたと言える。

 

1の「BOWTE」を買ったパターンだと、そのあたりの懸念点からあえて目をそらしていいものを買った! と自己暗示にかけて喜ぶが、結果、春先にはやっぱり・・・となるような気がする。

2のメンズ別注を待つのがよさそうではあるが、「正義」が逆位置なのはなぜだろう?

3はなんか、じっと座って我慢したから、逆に違うアイテムに閃いて今度こそ! と飛びつきそう・・・

 

ということで一旦Bのショップで「BOWTE」のジャケットを買うのはやめて、Aのバイヤーが教えてくれた別注を待つことにした。

その後2週間ほどでAの別注ジャケットの発売がアナウンスされたが、残念ながら一瞬で諦めた。その理由は、Bでネイビーを試着した際に色と素材感に惹かれて着せてもらった、同じ「BOWTE」のグレーフラノのジャケットだったからだ。そのグレーのジャケットはBのジャケットの懸念点を払拭するニュートラルかつオーセンティックな生地で、手持ちのワードローブとのコーディネートも浮かび、持っていない色ということもあり非常に良かった。だが、いかんせん私が着ると女性用なのに「お父さんの背広を借りた小さい子」みたいな雰囲気に見えてしまったのだ。男性用なら、ましてやさもありなん、ということですっぱり諦めた。

 

が!

さらにその3週間後の先日、仕事の合間にふらっと訪れたAのショップで、たまたま件のカリスマバイヤーが在店していた日、運命の1着に出合うことになる。

それはメゾンブランドのヴィンテージで、Bで試着した「お父さんジャケット」に近しいニュートラルなグレーのジャケット。オーバーサイズでごくメンズライク、だけどわずかにウエストのシェイプが効いたダブル仕立てで、そのシルエットの加減がさすがメゾンブランド、とうなるほど絶品だった。当然、お父さんの借り着には見えない。何ならこのまま帰りたいくらい、自分らしいと思ったし似合ってると思えた。カリスマバイヤーさん(・・・)がタグや状態を隅々まで見てくれて、「すごい、これ、カシミヤ100%ですよ!」という。極上ウールのように見えて、実はカシミヤ! 何なら逆パターンの素材より、このほうが断然好みだ。 

なにより価格が、Bで買おうとしていた「BOWTE」の半額近い驚異のプライス。ほとんど着ていないと見受けられる状態の良さ、トレンドを問わないパターン、そして持っていなくて、いつかは着たいと思っていたグレー。

もちろん即決した。帰ってもう一回着てみると、ポケットにしつけ糸がついたまま。前オーナーは形が崩れないようによっぽどこだわりがあった人か、もしくは新品同様か。もう満足しかない、改めてそう思った。

 

審判の逆位置からの皇帝、力という結果。

つまり「BOWTEのメンズ別注ドンズバではないけど、まあそんなことはどっちでも曖昧でよくて、結局はAのカリスマバイヤーさんのショップで皇帝(=メゾン)ブランドに出合って手に入れて、うまく着こなすだろう」ってことかー、と納得。

 

・・・というわけで長くなったが、星とタロット両面で自分の現状やマインドを知ることで、最高の一枚に出合えたよー、という覚書でした。