星で究める、私らしさとファッション考

現役ファッションエディターによる、本当に自分らしいおしゃれをホロスコープから探究するブログ。

2022年春夏のトレンドを、星とコレクションから考える

「ここ数シーズン、ほんっとうにトレンドがあまり変わらない…」という声を、もう何シーズンにもわたって周りから聞く。

2018年1月にフィービー・ファイロが〝CELINE〟を去り、同3月に故ヴァージル・アブローが(昨日訃報を見て本当に驚いた・・・!! 故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます)、キム・ジョーンズから引き継いで〝ルイ・ヴィトン〟のメンズのクリエイティブ・ディレクターに就任し、ダニエル・リーが〝ボッテガ・ヴェネタ〟に参画し、とハイブランドで大きな動きがあって、早4年近くが過ぎた。フィービーの不在を埋めるかの如く、新生〝ボッテガ〟が快進撃を続け、ファッションアディクトたちはOLD CELINEにつぎ込んできた予算を〝ボッテガ〟の小物と〝THE ROW〟のウェアに二分して消費することでこの3年強をやり過ごしてきた。そして2022年を目前にした今、フィービーが復帰の狼煙を上げ、4月のアルベール・エルバスに次いでヴァージルまでが世を去り、さらにはダニエル・リーが絶頂期の中まさかの退任、というざわつくニュースが続いている。

 

世界的なファッショントレンド予想としては、たぶん2022年前半は役者、すなわち各ブランドを牽引するディレクター・デザイナーが出そろい、気合いと気概のこもった各々のブランドの新しいクリエイションが一同に会することでトレンドの軸は混沌とするだろう。あれもあり、これもよし、となることや、またそれによって人々が抱くファッションへの夢や理想、イマジネーションが改めてかきたてられることが予想される。これはホロスコープを見ても納得。

 

では、日本のファッション業界のトレンドは?

各ブランドの展示会が12月に入って本格化する前で、まだ何とも傾向がつかめていない状況ではあるが、ホロスコープを見る限りで考えてみる。

 

まずは2021年の総括。

大筋では変わらなかったベースとはいえども、2021年で目立ったトレンドとしては

・シアーな素材感 

 →甘くなくセクシーでもなく、クールでドライ、新機軸のニュアンス

・ピンクやパープル、朱赤、ボッテガグリーンなど

 →ネオンカラーに近い、今までになくビビッドなカラー

・ビッグカラーや付け襟

 →クラシカルを通り越して超ロマンティック&超モードに攻める存在感

・ヴィンテージ人気

 →ファストファッションやベーシック名品にはない1点ものの個性や

  時代を超えて魅力を放つ普遍的なアイテムへの訴求の高まり

 

などが挙げられる。

大衆の気分やトレンドを司る木星が2021年を通して水瓶座を中心に魚座と行ったり来たりしていたことが、ファッションのトレンド傾向でも忠実に反映されていたことが読み取れる。

 

2022年は、2021年12月29日に本格的に木星魚座に移行してからの幕開けとなる1年。

まず外せないのは

パステルカラー

例年のカラーパレットよりぐっとくすみやベージュのニュアンスを払った、ピュア度や透明感を増したトーンに注目したい。ちょっと柔らかなトーンのカナリアイエローやコットンキャンディのようなブルー、ピンク。

 

・色でいうともうひと傾向、エナジーチャージ的ボールド(大胆な)カラー

春のまぶしい光のもとでいっそう鮮やかに映える、密度の高い発色のジューシーなオレンジ、ブライトイエロー、マリンブルー。また、それらの色の多色使いのマルチカラーも。

 

・キラキラスパークル、グリッター、サテンの光沢

夢見るようにきらめく要素を、さらっとデイリーに取り入れられる服が出回りそう。

 

・クロシェ編み

ギンガムチェック

ほんのりレトロでガーリー、ロマンティックな要素、がキーワード。

キュートで癒される素材感や柄で体を包みたい。

あくまでほっこりせずモードに取り入れたいから、安っぽい素材やチープな縫製のものを安易に選ばないのが大人のルール。

 

・ローライズボトム

・腰回りにボリューム、ギャザーのあるスカート

・ボディラインを出すコンシャスなシルエット、特にきゅっとしたウエスト!

先シーズンまではボリュームのポイントは襟や袖など上半身だったが、2022年春夏は

ググッと重心を下げて、ウエストマークの位置をアップデートしたい。

体の中心を起点に、全身にエネルギーをバランスよく循環させて。

 

コレクションを見た限りだと超ミニとかブラトップとかも気になるけど、日本でリアルに着るのはなかなかハードル高いしなー、と、ここでは言及しないことにする。あ、でも、シアーなトップスの下にクールなシルエットのブラトップを仕込んでオーバーサイズのジャケットを羽織る、とかは大人も全然アリ!

 

明日以降始まる各社展示会で見たリアルな提案と突き合わせてみて、また追記&後追い記事を書きます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「PRADA」や「JIL SANDER」「THE ROW」が似合う理由【蒼井優さんのホロスコープ】

先日発売された雑誌『SPUR』2022年1月号で、プラダの黒タートルを着た蒼井優さんがまあ可愛くてスタイリッシュで。

そういえば蒼井優(以下敬称略)って、結婚会見で着用していて抜群に素敵だった「Van Cleef & Arpels」(ヴァン クリーフ&アーペル)のイヤリングといい、前述の「PRADA」といい、数あるハイブランドを本当にさらっと自分に似合わせつつ、そのブランドの魅力を引き出す着こなし力に長けた女優さんだと思う。ご本人が本当にファッションを愛し、敬意をもって日々触れているだろうこと、そしてブランドだからといって変に特別視することなく、内面的・精神的な部分で一切の気後れがなく堂々と対峙していることが、どの写真や雑誌、映像からも見てとれる。

 

(仕事上、女優さんやタレントさんにハイブランドを着てもらう機会は多く、またそういった企画のディレクションはコンスタントにやっている立場からいうと、内々のひとりごととして……。蒼井優のように「力で強引に押し伏せて勝つ=自分を立たせる、というよく見る力関係とは正反対のアプローチを取る人/取れる人」、すなわちメゾンの服と共鳴して、パワフルな服と自身の均衡が完全にとれた状態で堂々と着こなしたうえで、ファッションとして表現できる人は、ほんっとーーーーーーに(寛容に言っても)ほとんどいないのだ)

 

ということで、彼女のホロスコープを見てみた。

 

以前取り上げた綾瀬はるかさんと同じ(!)1985年生まれの、太陽獅子座25度。獅子座には太陽のほか、水星&火星のタイトなコンジャンクションがあり、「その人らしさ」を端的に表す個人天体5つ(太陽・月・水星・金星・火星)中、3つが獅子座に集中。生きる目標や意志=太陽、知性・言語・思考=水星+情熱や行動力の発揮であり個性や才能を外部に打ち出す積極性=火星が、獅子座の「表現する/創造する/志す」という性質を帯びている。

 

さらに水星&火星チームが木星と180度、天王星と120度で、シャープでキレのある知性や言語、思考をぐっと拡大させつつ、蒼井優ならではの個性や自分らしさの純度を高めて冴え冴えと際立たせ、外へ外へと打ち出していくアスペクト。まさに表現者向き、かつ芸能人らしいホロスコープ

 

自然体でハイブランドをまとい、さらっと自分のものにできるのは、やはり太陽獅子座ならでは。ちなみにハイブランド=「権威、揺るぎない名品」という側面からとらえるなら山羊座的、「王道、本物(他者の評価を必要としない〝絶対〟)」ととらえるなら獅子座的。その獅子座太陽に蠍座土星のスクエアが現実性と重みをもたらし、派手なだけ/華美なだけに陥らないよう鍛錬してくれる。不動宮×不動宮の重厚なスクエアが、獅子座の太陽の輝きを揺るぎないものにしている。また、獅子座ならではの圧倒的な「華」に土星がストイックさやコンサバティブな刺激を与えているので、彼女には禁欲的なハイネックやタートルネックもとても似合うし、けっして地味に見えずに持ち前の「華」が際立つ。

「ジル サンダー」や「ザ・ロウ」など、抜群の華と存在感がありながらクリーンで、どこか余裕というかリッチな抜け感が垣間見える〝浮足立っていないモードなハイブランド〟がぴたっとハマる理由。それは、獅子座太陽と土星のスクエアの恩恵がとても大きいと思う。もし華やかでクリエイティブな獅子座太陽に土星の重さが効いていなかったら、土星の節度あるシルエットやクリーンなたたずまいがどうも物足りなく見えるだろう。だけど蒼井優の場合は「ジル サンダー」や「ザ・ロウ」をまとうとき、それらのブランドを貫くストイックなまでの美学が、かえって彼女の獅子座太陽の強い輝きをいっそう増している。

 

その土星とトラインをとる金星は蟹座。しっとりと潤って細やかな感情やセンスに満ち、情の深さや愛らしさをもつ蟹座の金星が、彼女の魅力や女性性を司る

(ここでの「女性性」とは生物学的、社会的な役割としての性別ではなく、女性の中には男性性=能動性や行動力があり、男性の中にも女性性(受動性や受け止め力がある、という意味)。

さらにその金星に、土星がしっかりと形を与えている配置。

先述した、山ちゃんとの結婚会見で彼女が着用していたヴァンクリのイヤリング「フリヴォル」は、いわば〝究極の(ハイブランドだからね)、大人のための愛らしさ〟の結晶。非常に蟹座的だなーと思う。さらに蟹座といえば、蒼井優のスタイリングで「うわ、すご! めちゃ引きがある!」と思ってクレジットを見ると、スタイリストは山本マナさんであることが多い。直接存じ上げないが、山本さんご自身のファッションや誌面でつくるスタイリングは情緒豊かでチャーミングでガーリーな印象、だけどはずむようなアクティブさや、鮮やかなほどの取捨選択の潔さも感じる。めちゃめちゃおしゃれなんだけど、そのモード感は決してドライでも尖ってもいなくて親しみやすいムードを湛えている。そう、山本マナさんのスタイリングにもまた「非常に洗練を極めた蟹座」的ムードを感じる。

蒼井優がそんなアイテムやスタイリング志向を好み、またそれが似合うのは、金星蟹座のエッセンスの効果ゆえ。さらに単なるガーリーや愛らしさではなく〝大人の〟という形容詞をもたらすのが、土星とのアスペクト。トラインなので社会的な視点、成熟したニュアンスをあたえることで金星をより輝かせている、ともいえそう。だから彼女には「PRADA」や「MARNI」、ギヨーム・アンリ率いる「PATOU」は似合うけど、そこから円熟味や安定感を引き算したスウィートな「MIU MIU」の人じゃないんだよなー。

 

出生時間が不明なので月は乙女座か獅子座なんだけど、乙女座っぽいかな? と個人的には感じる(月=プライベートの顔だから、ご本人の身近にいない以上は断定も予測もできないけど…)。

 

ホロスコープとファッション」における通論としては、現在のところ

アセンダント=似合う

・金星=好き、自分の好み

・月=着ていて落ち着く

という3要素(&それぞれのアスペクト)を掛け合わせて…という見解が主流。

 

けれどやっぱり、ファッションにおいても太陽星座は避けて通れないと思う。というかむしろ一周回って、いちばんの軸は太陽。身の周りのおしゃれラバーやファッションのプロたちの太陽星座やチャートを見るにつけ、そのことを日々心底実感する。あっ、でも、金星の「この服、好き♡」という嬉しい&楽しいマインドで服を着るっていうのは、その人らしさに服のほうを引き寄せるための大事なポイントだから、金星はもちろん大事。だけど自分らしさを託すスタイルの要を枝葉末節を見てそれらに委ねるくらいなら、まずは太陽を見よう。(出生時間がわかればもちろんアセンダントもマスト!)

 

そして個人的には「客観的に似合うファッション」に限定するならば、月星座を見るのは後回しでいいと考えている。自分のパワーチャージができるインテリアを考える際にはぜひ見るべきだけど。まずは太陽と金星のアスペクトと、2天体含めそこに関わる惑星すべてのサイン! 「自分が落ち着く・自分らしいと思えるファッション」を探すなら、2天体の軸に加えて月も考慮したいところだけど…。

 

「ファッションとは〝いちばん外側にある内面の表現〟である」

 

というコンテクストに則って考えるなら、自己表現への切なる意志や欲求を生まれながらに内在させている獅子座太陽の人々にとっては特に、その身にまとうファッションは「自分はどう生きるか」を他者に示す原始的な表現であるとともに、自分の存在意義を確かめる有効な手立てだ。ココ=シャネルといい、イヴ・サンローランといい、自分の名を冠したメゾンを設立し、その名のもと世に送り出したファッションを通してドラマティックな自己表現を叶えるとともに、自分の生きる意義を見出し高らかに世に知らしめた双璧ともいえるデザイナーたちの存在と生きざまも、その現れのひとつ。

 

話がずいぶんととっ散らかってしまったが、似合うファッションやその人らしいスタイルを見出すためにはやっぱり太陽、超大事! という見解をまたひとつ確かめられた、個人的考察でした。

 

 

 

 

魚座と蠍座の「一体感」の違いって?

ホロスコープを学びはじめてほどないころ、ある野心的な(と言ってしまおう、太陽山羊座の人で、世の中に食い込んでいく過程も手段も合理的かつ野心的で、まさに山羊座! だったから、山羊座スクエアの獅子座の私は刺激を受けて突発事故的に惹かれた・・・)占い師のオンラインイベントに参加したことがあった。

彼女曰く「魚座のキーワードは【一体化】」とのことだったが、月魚座&個々人のこだわりを示すという2ハウスカスプ魚座の私には、その前後のセンテンス含め、どうもしっくりこなかった。なぜ、そのときその場で「蠍座の【一体化】と、あなたが言う魚座のそれは、どう違うのか?」と突っ込めなかったのか・・・という自分への悔恨と反省が、今もずっと小骨がのどに刺さり続けているように残っている。確実にその表現に違和感があるのに、でもはっきりとした正解がつかめないような気がしていた(曖昧模糊な感情を味わって不安げにたゆたっているのは、まさに月魚座ゆえか・・・)。

 

その【魚座蠍座の一体化】の齟齬に対する現時点の考察としては、大前提として

「一体化」という言葉によるイメージや実感、深さのの度合いが、人それぞれ(=そのひとのチャートや強いサイン、ハウスカスプ)でまったく違う

という視点が不可欠だと思っている。

 

くだんの占い師のチャートを正確に知らない(覚えていない)が、私個人は蠍座ダブルハウスで、チャートルーラーも蠍座にある。なおかつインターセプトの8ハウスがステリウム、という、「ずーーーっと隠していたが(今も外へ出てきていないかもだが)、8ハウスの『自己変容』と『8ハウス&蠍座的一体感』への訴求の重さと執着をなめんなよ!」というチャート。

とはいえここ以外の要素は、サインもアスペクトもハウスの配置もほぼほぼさっぱりあっさり。執着もあとくされも、人生へのわかりやすい示唆も、ネイタルだけだとあまり見受けられない、という配置だが…。

 

ひいては「とことん深掘りし、磨き、それ以前の自分の見識や価値観が変わるほど影響と薫陶を受ける」のが、私にとっての【一体化】の意味であり、定義だ。その占い師の彼女にとっては【一体化】の実感と意味が、そこまで深く重くなかった可能性がある。つまり、イメージや概念を共有するためには、まず〝自分と他者との見方、価値観、感受性の違い〟をフラットにとらえたうえで互いの違いと共通意識をつきあわせる必要がある、ということ。

 

・・・ということを踏まえて、月といういつもは意識していないマインドセット――ナチュラルボーンマインドが魚座――としての立場から考えると、魚座蠍座の一体感の違いとは?

 

月はプライベートの顔であり、妻としての私であり、「こういう状態にしておいてほしい、安心する」を表す、受動的で無垢な天体。その月を魚座にもつ素直な感覚としては、

寄りかかり、同時に寄りかかってもらえる人が、揺らぎ続ける自分の芯を見つけるために必要不可欠。自分の全部をかけられる人、さらにその人の体と心をぴったり抱きしめ抱きしめてもらえる状況に幸せを感じる。でも魂は自由でありたいし、相手の魂も同じように自由であってほしい。そのうえで選び、選ばれたい。その感覚を共有したい。

って感じかな、と思っている。まあある意味【一体化】かもしれない。だけどそのふたつのサインの差異と意味を、誠実に&厳密にいうなら

蠍座の【一体化】→「自分と相手の境目がなくなるくらい、思考も粘膜も魂もくっついて、高い密度で同化すること」

魚座の【一体化】→「物質的とか同時性とかのフェーズに留まることなく、お互いの思念や魂の自由度は当たり前で尊重するうえで、おんなじ海に溶けてるよねー、だよねー! と無限に広がっている」。

 

それぞれのサインのルーラーである冥王星/火星の違いともいえるかもしれない。

ルーラー、大事! イメージや概念など見えないものを言語化して共通認識に落とし込むには、それぞれの強いサインやカスプサインもしっかり見て比較検討する必要がある。

そのうえで、相手の認識や発言、言い回しなどに対する自分のちょっとした違和感って大事で、そこが深掘りするきっかけや考察の端緒になるんだな~、と改めて思ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

制服が似合う奥ゆかしいイケメン、SixTONES松村北斗

深津絵里が出演する! と聞いて登場を心待ちに観始めた、NHKの2021年後期朝ドラ『カムカムエヴリバディ』。

3世代にわたる物語ということで、スタートダッシュ期間をいつものように子役で引っ張られず、ストーリーのテンポがいい。朝ドラは大概、冗長な展開にすぐギブしてしまいがちだけれど、今のところほぼほぼ追えている。

 

まず、なんといっても主演のトップバッターを務める上白石萌音ちゃんはじめ、時代設定やキャラクター設定にまったく違和感がなくリアルさを物語にもたらすキャスティングがいい。萌音ちゃん演じる安子ちゃんのお父さん役・甲本雅弘さん(ひいてはその実兄の甲本ヒロトさんも♡)は岡山市出身、お母さん役・西田尚美さんは広島県福山出身。私の父母の出身地であり各々のルーツは尾道、すなわち広島の中でも岡山寄りの街。(ちなみに西田さんの出身地の福山はさらに岡山寄りで、尾道にほど近い結構な都会って感じだった)。バリッバリの備後弁を話す大好きな祖父母にそれはそれは可愛がってもらい、帰省するたびに夜更けまでいっぱいおしゃべりした。そんな大正生まれの備後弁が骨というか魂の髄まで染み込んだシビアな耳で聞いても、演者のみなさんが操る岡山の方言のイントネーションや小さな間、助詞の使い方、「やこちゃん」「みるさん」「いむちゃん」のアクセントの置き方に至るまで、まさに昔のあの辺りの人のしゃべりかたに忠実で、聞いていてとても気持ちいい。

 

・・・ということで前置きが長くなったが、なかでも優勝! なキャスティングといえば、ヒーロー役の松村北斗さん(勇ちゃんを演じる超絶サラブレッド・虹郎くんもだけど、そちらはまた後日・・・)。ジャニーズのSixTONESメンバーと知って、心底びっくり! 硬派で慎み深い雰囲気とすっきりと整ったキレイなお顔で、戦前の「いいとこの跡取りのお坊ちゃん」役に、まさにぴったり。ジャニーズ、こんな人材もいたのか・・・!! 恐るべし。

で、ご本人曰く「今どきのものが似合わない」とおっしゃっている、というYahooニュースの記事を見かけて、その理由の一端を知りたくなりホロスコープを見てみた。

 

太陽は双子座の27度、さらに水星と金星が隙間なくくっついて双子座10度。

双子座の強さが、彼のすっきりスマートでさわやかな雰囲気と持ち味にいかんなく発揮されている。世間のトレンドやムードを双子座の好奇心と優秀なアンテナできっちりキャッチして、そのなかで自分を発揮できる人。ジャニーズのアイドルグループ所属という意味では、そのグループ内でも個性をこれ見よがしに誇示しすぎることなく、かつ埋もれず、臨機応変にフットワーク軽く動くことで時代にフィットできる人(稔さん役も、本人か事務所主導かはわからないけど、オーディションで勝ち取った役だそう)。

 

・・・となると、太平洋戦争前後という75年以上もの前の時代設定に彼の個性がすんなりなじんで輝き、物語そのものにも光を与える理由は?

 

彼の基本的な人生観や生きるエネルギー、いわば「松村北斗」そのものを表す太陽にビシッと喝を入れるのが、土星のスクエア。双子座の軽やかな太陽に魚座土星がときどき重しとプレッシャーを与えることで、持って生まれた太陽が成熟が導かれるアスペクト。事務所に入所した翌日にジャニーさんによっていきなりTV収録に参加したり、主演2作目にして準主役に抜擢されたり(そしてそれをジャニーさん直々に告げられる)、そして『カムカムエヴリバディ』のオーディション結果を知らされる前に偶然会った滝沢副社長から祝福と激励の言葉をかけられた、などのエピソードは、まさにこのアスペクトそのもの。

 

水星と一体化した金星に刺激を与えるのが、乙女座の火星。芸能人は火星の持つ外部に向けての力の発出、いわばアピール力が強いのが特徴的で、一般の人とは段違いだというけれど、その火星が乙女座。とても勤勉で緻密で、その矜持やプロ意識の高さ、清潔感を武器として世に打って出るパワーを備えている人。

その火星を頂点にして、双子座水星+金星と、射手座木星がTスクエアを形成。知的な金星と木星がなせる華やかな自己の打ち出し(芸能人的!)という利点はあるものの、ともすると軽やか過ぎて時代に振り回されかねない可能性もあるオポジションに対して、乙女座の火星がそれぞれにスクエア。本人自身がキャッキャしても周りにそうされてもしょうがない金星―木星アスペクトに対してストイックな火星がしっかり手綱を引き絞り、能力と魅力を地道に磨くための緊張感や努力する指針を与えている。

 

そのTスクエアのキーとして、金星のキラキラの魅力と木星の大衆に膾炙するパワーをいい感じにコントロールするよう働きながら、彼の双子座太陽の目指すところを叶える意志であり武器であるのが、乙女座の火星(=男性性・・・男性だからという表面的な意味ではなく、能動性/アピール力/意志という意味で)。「そりゃー、禁欲的な詰め襟の学ランとか、ストイックなマント姿が似合うし、己の武器じゃろ~!!」 と、チャートを見て改めてうっとりしたのは、深夜の帰宅後に一緒に録画を観ていた夫には内緒(汗・・・)。

そしていかにクラシカルといえど、褞袍(どてら)姿には、どうもツボがなかった。やっぱりストイックでトラディショナルな乙女座的スタイルに彼の引きがあり、またそれが生まれ持った魅力を抜群に引き立てる。

 

蛇足だけど、松村くんには太陽を頂点にして、冥王星海王星×天王星コンジャンクションのYODがあるので、夢の世界をとことん追求し深く表現するために太陽がめちゃくちゃ力を発揮する、とも読める。

 

ともあれ松村くん=稔派でいくか、虹郎=勇派でいくか、しばらく悩ましいながらも眼福な日々が続きそう・・・

 

 

 

 

 

綾瀬はるかと、Maison Margiela

先日取り上げた小松菜奈さんと同じ「金星牡羊座」といえば、綾瀬はるかさん。太陽・水星・金星(出生時間によっては月も・・・)と、個人天体が牡羊座に集中した、牡羊座美女の代表格。

バラエティや会見などで見る彼女は、天然っぽい言動がたまらなくキュートでチャーミング。だけど、プライベートを撮られるときにはそのイメージとはある意味うらはらともいえる、孤高で不動なモードブランド『Maison Margiela』はじめ、マニッシュ&カジュアルなスタイルを好んでいるように見える。

彼女がマルジェラを着こなす理由を、ホロスコープから探ってみた。

 

太陽は牡羊座4度。生まれたての赤ちゃんみたいな牡羊座のなかでもことにピュアで無邪気でフレッシュな太陽は、まさに彼女らしい。美人だけど威圧感が皆無で怖くない、あくまで愛らしいところも太陽牡羊座ならでは。

その太陽に、山羊座海王星が正確にスクエア。手の届くアイドル的存在というか、あんなに美しくて演技もアクションもスゴい堂々たる大河女優なのに、なんだか親近感があって親しみやすいふわんと柔らかな印象、でもつい目で追ってしまう・・・という存在感は、この海王星スクエアが最大の理由。

 

金星と水星は、牡羊座のやや後半でコンジャンクション。子供のような素直さと、明るい言動やふるまいの所以はここに見て取れる。ファッションや美意識の方向としてはパワフルでエネルギーのあるものを好むけど、そこにはシャープな知性も備わっている。よく衣装でもシンプルでキレのあるデザインでパキッとしたビビッドな赤の衣装を着ていて、またそれがすんなり似合って負けないのは、やっぱり牡羊座オーバーロードのパワー。蠍座的な深紅より、動脈血みたいな酸素たっぷりで濁りのないフレッシュな赤の方が、より彼女の美しさが鮮やかに引き立つ。

 

その水星&金星コンビに、射手座の天王星が比較的タイトにトライン。ちょっととがったモードっぽい服やユニセックスなスタイルを好むのは、この天王星がスパイスを利かせていそう。ゆるっとオーバーサイズな服やラフでカジュアルなスタイルが多い点も、射手座の天王星らしい。

 

知性に裏打ちされたモードの先駆者であり、パイオニア。そして気取りがなく誰の目も気にしないで、着る人をエナジャイズするクリエイションはまさにマルジェラ! そして牡羊座的!

(ちなみにマルタン・マルジェラご本人も牡羊座!)

 

粘り強い意志と持久力を発揮する牡牛座の火星と、水瓶座木星がスクエア。火星は木星にちょいちょい刺激を与えられて、周りが見えないほど熱中しすぎになることも。さらにその火星には、ベスタをぴったりとくっつけた強力な蠍座冥王星オポジションをとっていて、すっごくダイナミックでパワフル。だけど彼女の場合は火星と冥王星海王星が調停しているので、2天体が引き合う強さやエゴを絶妙に調和し、芸能界という夢の世界で成功する強いエネルギーへと昇華させている。

 

月は牡羊座と牡牛座どっちかなー。未明からお昼前なら牡羊座、午後~夜生まれなら牡牛座。バラエティではプライベートのおっとり上品な感じがもれてる気もするし、声もキレイなので牡牛座かな? と思ったり。

 

やっぱり今を時めく芸能人のチャートはパワーに満ちてるわー! と、改めて実感させられた、綾瀬はるかさんのホロスコープ考察でした。

 

 

 

 

 

 

祝・結婚! 小松菜奈さんのエキゾチックな美貌の理由を考察

俳優の菅田将暉さんと入籍を発表した小松菜奈さん。

 

カール・ラガーフェルドにも愛されたエキゾチックな美貌と、旦那さまとなった菅田将暉さんと同じ「憑依型」ともいわれる優れた演技力で、芸能界広しといえどほかに類を見ない個性と美しさで知られる女優。

あの美しさの理由や魅力を改めて知りたくて、彼女のホロスコープを出してみた。

 

水瓶座27度の太陽に、魚座1度の火星がコンジャンクション

そして水瓶座1度の水星と2度の天王星のタイトなコンジャンクションに、山羊座海王星もゆるくくっついている、水瓶座が強いホロスコープ

 

彼女同様、シャネルのミューズとしてカールに愛されたヴァネッサ・パラディやカロリーヌ・ド・メグレのように(ヴァネッサは山羊座だけど、カロリーヌは小松菜奈と2日違い&カールの命日と同じ2月18日生まれの水瓶座)、個性的なファニーフェイスながら全世界に通用するルックス、いわゆる正統派ではないけれど普遍性のある美貌は、いかにも太陽水瓶座

国や地域のボーダーを乗り越えてワールドワイドに活躍することをめざず水瓶座の太陽は、すぐそばの火星を武器として携えている。

その火星は魚座で、なんとなくとらえどころのない非現実感ともいえる雰囲気をパワーとして、水瓶座の太陽にプラス。

獅子座の対向サインということもあり、けっして自らがアグレッシブで出たがりなわけじゃないけど、やっぱりパワフルでエネルギー値が高い太陽―火星のアスペクトが目をひく。

出生時間がわからないのでアングルと正確な月の位置はわからないけれど、何時に生まれていても、月は山羊座。ちなみに木星山羊座で、山羊座にも3天体。

 

金星は牡羊座で、その山羊座木星とスクエア&射手座の冥王星とトライン。

凄みと色っぽさはあるけど怖く見えず湿っぽくなく、どこかあどけなくカラっとして見えるのは、この牡羊座金星のピュアピュアな輝きを木星が拡大し、さらに冥王星が援護射撃しているおかげ。

 

だから彼女の色っぽさは性的にアピールする方向ではなく、

オリエンタル&エキゾティックで普遍性のある存在感(=水瓶座太陽)がベース、そこに少女っぽさ&ガーリーさ(=牡羊座金星)にクラシカルで重厚なムードがスパイスを与えた(=山羊座木星スクエア)キラキラ感が魅力となっている、その重層的な美しさが奥行きのある魅力となって醸し出されているゆえ。

 

彼女のアイコニックな重ための前髪は深淵の表現ではなく、むしろピュアで無垢な輝きを内包していて、岸田劉生の描く少女像を彷彿とさせる。そんな普遍性と少女性、クラシカルなニュアンスをあわせもつ美貌は、カール・ラガーフェルドが愛したミューズたちと一貫しており、共通している。

彼が小松菜奈を早い時期から自らのメゾンのアイコンとして寵愛した理由、世界で勝負できる美しさの理由は、彼女のホロスコープがすべて明らかにしていた。